NOTEノート

成長段階別に導く“散らからない家”のための子ども収納設計

年齢ごとに変化する「子どもの持ち物」。
収納の見直しは、学期末・クリスマス・新学年に向けて最も効果が出るタイミングです。発達段階に合わせた方法で、片づく仕組みを整えましょう。

子どもの成長に合わせた“持ち物の変化”を知る


子どもの収納を整えるうえで、まず理解しておきたいのは「年齢によって持ち物の種類も量も大きく変わる」という前提です。
この変化に収納が追いつかないと、どれだけ片づけてもすぐ散らかってしまいます。乳児期〜中高生までの持ち物には明確な違いがあります。

●乳児〜幼児期(0〜5歳)
メリー・ガラガラ・積み木・ぬいぐるみなど“大きくて扱いやすいおもちゃ”
ベビーカー、抱っこ紐、外遊びグッズなど、親が管理する物が中心
園生活で必要なシーツや着替えの量が多い

この時期の子どもは、まだ“分類して片づける”という概念が発達していません。そのため、収納は 「安全」「シンプル」「投げ込める」 がキーワードになります。



●小学生低学年
レゴ作品、絵本、図鑑、工作など“種類が一気に増える”
ランドセル・教科書・プリント・文具など毎日の物が大量
男の子は戦隊・プラレール・カード類、女の子は工作・ドールなど

この時期から、子ども自身で出し入れする作業が本格スタートします。そのため、収納の高さ・量・動線が片づきやすさを左右します。



●小学生高学年〜中高生
塾教材、タブレット、推しグッズ、部活道具など趣味が多様化
私物の量が増え、管理は“親から子へ移行”
「自分の空間」「自分のルール」が大切になる時期

ここからは、親の価値観を押しつけすぎると反発が生まれます。“一緒に仕組みをつくる収納” が成功のカギになります。

年齢別に最適化する、おもちゃ・学用品の収納方法

年齢による発達段階・行動の特徴を踏まえると、収納の正解も自然と見えてきます。

●【乳児〜幼児】は“ざっくり・安全・投げ込める”収納が最適
片付けの専門家として断言できますが、この時期は細かい分類は不要です。

収納のポイント:
大きい箱に“よく使うおもちゃ”だけ入れる
絵本は「表紙が見える」見せる収納に
手押し車・大物は“置くだけ”でOK
危険なアイテムは高い場所に集約し、動線をすっきり保つ

親が頑張りすぎる収納より、子どもの行動そのものを受け入れる収納のほうがうまく回ります。



●【小学生低学年】は“自分で戻せる仕組みづくり”
学校生活が始まり、持ち物が爆発的に増えるこの時期は、家の収納の合う・合わないがもっとも顕著に現れます。

おすすめの仕組み:
ランドセル置き場は“帰宅して3歩以内”が理想
プリントは「持ち帰り/提出/保管」の3分類だけでOK
レゴ作品は飾るスペースを作ることで管理がスムーズに
おもちゃ棚は「ここに入る分だけ」=量のコントロールに直結

実際に、SMARTWORKSのお客様事例で、写真ラベルを貼ったことで「ここに戻すんだ!」と一気に片づけが習慣化。子どもは視覚で理解するのが得意という特性を活かした成功例です。



●【小学生高学年〜中学生】は“自分ルールを尊重する収納”
この時期は、「どこに、どう収納したいか」の価値観が本人の中で強く育つため、親の考えを押しつけるほど片づきにくくなります。

有効な工夫:
タブレット・充電器はまとめて「デバイスステーション」に
玄関には“部活動動線”に合わせた出発ゾーン
推しグッズは「飾る用」と「保管用」に分ける
本棚は本人の並べ替えルールを尊重

収納は“親が決める”から“子どもと一緒に作る”へシフトするのが正解です。

新学期・イベント前に必ずしたい“持ち物リセット3ステップ”

学期末・クリスマス・新学年前は、収納の見直しで最大の効果が出るタイミング。忙しい家庭でも実践できる 3つのシンプルステップ を紹介します。

ステップ1:全部出して、現状を“見える化”する
収納のプロが必ず行う基本ステップです。
ランドセルの中、引き出しの奥、学用品棚などから、一度すべての物を出すことで、量と状態が把握しやすくなります。
「こんなに残っていたの?」
「もう使っていない教材がこんなに…」
という気づきが生まれ、手放す判断もしやすくなります。

ステップ2:使用頻度に合わせて配置場所を決める
収納の8割は「何をどこに置くか」で決まります。
頻度別の基本ルール:
毎日使うもの → 手に取りやすく戻しやすい場所へ
週1回使うもの → 少し奥・高めの位置へ
年1回の行事もの → 高所・別収納へ
ランドセルは帰宅動線上に、
文具は机上に“1軍ボックス”、
絵具セット・リコーダーは“週1ゾーン”に。
これだけで、翌日からの支度が格段にラクになります。

ステップ3:子どもと一緒に“使い方の約束”を作る
どれだけ綺麗に整えても、子どもが収納の意味を理解していなければ維持できません。
そこで効果的なのが、
収納場所と使い方を一緒に決める“運用ルール”づくり。

例:
プリントはファイルへ
ランドセルはここに戻す
明日の準備はこの順番で
高学年になるほど、「自分で決めたルール」のほうが守りやすく、自立にもつながります

まとめ:収納は“年齢に合わせて更新”すると必ずラクになる

子どもの収納は、年齢が上がるほど複雑に見えますが、実は 「成長と物の変化に収納が追いつかなくなるだけ」 ということがほとんどです。

  • 乳児〜幼児 → ざっくり・投げ込める収納
  • 小学生低学年 → 自分で戻せる仕組み
  • 高学年〜中学生 → 子ども本人の価値観を尊重した収納

このように、成長に合わせて収納を更新するだけで、家の中が驚くほど片づきやすくなります。

そして、クリスマス・学期末・新学年は“見直しのゴールデンタイム”。
今日5分だけでも、おもちゃ1種類、学用品1ジャンルを見直すところから始めてみませんか?

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